月次決算を活用した経営改善の実践方法
「月次決算は作っているけど、数字を見てもよく分からない」「作りっぱなしで活用できていない」このような悩みを抱える経営者の方は多くいらっしゃいます。月次決算は単なる数字の集計ではなく、経営改善のための重要なツールです。
月次決算を経営に活かす5つのステップ
ステップ1:前年同月との比較分析
単月の数字だけを見るのではなく、前年同月と比較することで、事業の成長性や問題点が見えてきます。
比較すべき指標:
- 売上高(前年同月比・前年同月比率)
- 売上総利益率(粗利率の変化)
- 販売管理費(固定費の増減)
- 営業利益(本業の収益性)
ステップ2:予算との差異分析
年初に立てた予算と実績を比較し、差異の原因を分析します。
差異分析のポイント:
- 売上差異(数量差異・単価差異)
- 変動費差異(効率性・価格差異)
- 固定費差異(予算統制の効果)
ステップ3:キャッシュフロー分析
利益が出ていても現金がない、という状況を避けるため、キャッシュフローの分析も重要です。
確認すべき項目:
- 売掛金の増減(回収状況)
- 買掛金の増減(支払い状況)
- 在庫の増減(在庫効率)
- 設備投資の影響
ステップ4:経営指標の算出と評価
経営の健全性を測る指標を算出し、業界平均や過去実績と比較します。
重要な経営指標:
- 売上総利益率(業界水準との比較)
- 流動比率(短期的な安全性)
- 自己資本比率(長期的な安全性)
- 売上債権回転期間(回収効率)
ステップ5:改善策の立案と実行
分析結果に基づいて、具体的な改善策を立案し、実行に移します。
改善策の例:
- 売上向上策(新商品開発・営業強化)
- コスト削減策(仕入れ先見直し・業務効率化)
- 資金繰り改善策(回収強化・支払い条件見直し)
業種別の分析ポイント
製造業
- 材料費率の変動要因
- 製造間接費の配賦状況
- 稼働率と固定費の関係
小売業
- 商品回転率の改善
- 値下げロスの管理
- 店舗別損益の把握
サービス業
- 人件費率の管理
- 客単価の向上
- 稼働率の最適化
月次決算を早期化するコツ
日々の記帳習慣 月末にまとめて処理するのではなく、日々の記帳を習慣化することで、月次決算の早期化が可能になります。
売上・仕入の締日統一 売上と仕入の締日を統一することで、月次決算の正確性と迅速性が向上します。
定型業務のルーチン化 減価償却費、引当金など定型的な処理をルーチン化し、処理時間を短縮します。
分析結果の活用方法
管理会議での活用 月次決算の分析結果を管理会議で共有し、全社的な問題意識を共有します。
部門別管理への展開 全社の分析だけでなく、部門別の損益管理に展開し、責任の所在を明確にします。
金融機関との関係強化 正確で迅速な月次決算により、金融機関からの信頼度が向上し、資金調達が有利になります。
よくある分析の落とし穴
数字だけに注目しすぎる 数字の背景にある事業活動の変化を見逃さないよう注意が必要です。
短期的な視点に偏る 月次の変動に一喜一憂するのではなく、中長期的なトレンドを重視しましょう。
改善策の実行が伴わない 分析しただけで満足せず、必ず改善策の実行まで結びつけることが重要です。
専門家のサポート活用
月次決算の作成から分析、改善策の立案まで、専門家のサポートを受けることで、より効果的な経営管理が可能になります。
税理士ができるサポート:
- 迅速で正確な月次決算の作成
- 業界水準との比較分析
- 改善策の提案と実行支援
- 金融機関向け説明資料の作成
月次決算を「作るだけ」から「活用する」に変えることで、経営の質は大きく向上します。数字の読み方がよく分からない、分析方法を知りたい、改善策が思い浮かばない、そのような方はお気軽にご相談ください。初回30分は無料でご相談をお受けしており、現状の課題整理から改善方向性のご提案まで行っております。