ON THE ROAD 終わりなき旅 根津神社

ON THE ROAD ~終わりなき旅~

神社レポート - 根津神社

東京都文京区に佇む根津神社。長い歴史を誇るこの神社は、訪れる人々に静けさと安らぎを与えてくれる。

境内を歩くと、まず目に飛び込んでくるのは、美しく整えられたつつじの植栽。春になると、境内は色とりどりのつつじで彩られ、その鮮やかさはまるで絵画のよう。風に揺れる花々の中を歩けば、まるで別世界に迷い込んだかのような気分になる。

根津神社とは

根津神社には、須佐之男命(すさのおのみこと)、大山咋命(おおやまくいのみこと)、誉田別命(ほんだわけのみこと)、大国主命(おおくにぬしのみこと)、そして菅原道真公が祀られており、厄除けや学問成就のご利益があるとされる。

実はこの根津神社、1900年以上の歴史を持ち、現在の社殿は江戸時代に建てられたもの。徳川綱吉の時代に造営された「権現造り」の美しい社殿は、東京十社の一つにも数えられるほど貴重な文化財となっている。なんと、関東大震災や戦災の被害を免れ、当時のままの姿を今に伝えているのだ。

境内の奥へ進むと、乙女稲荷神社と駒込稲荷神社が静かに佇んでいる。特に乙女稲荷神社の鳥居は印象的だ。千本鳥居とはいかないものの、赤い鳥居が連なるその風景は、まるで異世界への入り口のよう。陽の光が差し込むたびに、鳥居の赤がいっそう際立ち、幻想的な雰囲気を醸し出す。

また、根津神社といえば「文豪たちのゆかりの地」としても知られる。夏目漱石や森鷗外が暮らしたことでも有名で、小説の中にもその面影が描かれている。文豪たちが愛した風景を感じながら境内を歩くのも、また一興だ。

都会の喧騒を忘れ、ゆっくりとした時間を過ごすにはぴったりの場所。訪れるたびに心が洗われ、また足を運びたくなる。根津神社は、そんな魅力を持った神社だ。

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