ON THE ROAD 終わりなき旅 番外編
感動の3時間半、JUJUが逆戦した夜。
2024年2月17日土曜日、冬の夜。 その日は浜田省吾さん以外のアーティストのコンサートで東京ドームを訪れた。

東京ドームに集まった三万人以上の觀客が目撃したのは、2023年にホールコンサートとして各地で開催していたスナックJUJUの総決算「ジュジュ苑スーパーライブ スナックJUJU東京ドーム店」である。
昭和歌謡をスナックJUJUのママが各地の店で多くのお客さんを招き歌い踊るといったホールコンサートの総決算。この夜だけは、東京ドームが一件の大きなスナックに変身した。

JUJUの「スナックJUJU」シリーズは2016年から開催されており、一度は行ってみたいと思っていた。2024年、ようやく機会が巡り当選。念願の参戦となる。

16時過ぎに入場。入場時にLEDリストバンドを渡され座席に向かう。
東京ドームでのライブはあまり経験がないため、チケットに記された座席がどのあたりか全くわからない。しかしドーム内は飲食店も多く、ライブを心待ちにしている人たちの雰囲気を肌で感じながら座席を探すのもいいものである。
座席は会場全体が見渡せる場所であった。ステージの正面には円卓が120卓あり、これは特別なエリアだ。そのエリアの両隣と後ろにまた別のエリア、あとはスタンド席となっている。総勢3万人超かなと想定。
世代を越えたゲストたちの大集合
今夜のゲストは驚きのラインナップ。開演は「二人でお酒を」から。梓みちよが歌唱。その歌い方が独特で、胡坐をかいて歌うという斬新な歌い方であった。
ここから昭和歌謡のヒットパレードが始まる。 ステージに立っているのはJUJUではなく、あくまでもスナックのママということのようだ。スナックは人と人の出会いの場であり、ママとはうれしい報告や悲しい報告をされたり、人生の相談を持ち掛けられたりする役でもある。そのコンセプトらしく、披露される曲も、人生の喜怒哀楽を表現しているようであった。
このスナックJUJUは、お客さんとのデュエットができるようで、事前にお客さんが申し込みし、ステージで抽選して、実際にステージでママとデュエットする、という画期的な企画もある。今回は4曲候補があり、各曲に申し込んだ者を抽選し、最終的にはじゃんけんで決まるのだ。
実際に抽選から歌唱までは数曲あり、その間にゲストというか入店してきた者がいた。
最初は鈴木雅之であった。
会場はさらにヒートアップする。ギアがセカンドからサードに入ったような感じだ。曲は「め組のひと」「違う、そうじゃない」「ロンリーチャップリン」と王道な曲を歌唱。鈴木雅之の歌唱力の凄さを改めて感じたし、JUJUの歌唱力もすごかった。
そのあとが、先程のデュエットの時間だ。お客さんがステージに上がる、というのも驚きだが、なによりびっくりするのは、東京ドームの大観衆の前で緊張も上りもせずにステージに立ち、「ラヴ・イズ・オーバー」を歌い始め、ママと一緒に歌い上げるというところだろう。その姿は客席から見ても、物おじせずに堂々としている。すごいとしか言いようがない。
入場の際に受け取ったLEDリストバンドは、曲により勝手に点滅すようになっていた。ひかりだすと、全体が見渡せる場所にいるため壮観であった。
次のゲストはNOKKO、レベッカのボーカリストである。ちなみにレベッカは、現在のドラマーが小田原豊さんで、浜田省吾さんのコンサートのミュージシャンスタッフの一員として、ドラムを担当している。
「フレンズ」「RASPBERRY DREAM」「Maybe Tomorrow」の3曲は80年代を代表する曲でもあり、自分自身も20代に聞いていた曲である。当時のままの音質、声量で届く歌声にノスタルジックな気分になった。
移動車でメインステージからバックホームに作られたステージに移動。アイドルのコンサート映像で見るやつだ。遠くから近くにきた。ここでアコースティック2曲を披露。メインステージへ戻る途中に「伊勢佐木町ブルース」ほか披露してくれる。
メインステージに戻ると、ステージでは小田和正がピアノを弾き「言葉にできない」を歌唱。美しい高音ボイスは昔と変わらない。すごい。76歳でこの高音がでるのか。しかし、年齢を重ねた分の厚みも感じられ、より心の深くまで響くように感じた。
そしてここで、ユーミンの曲「翳りゆく部屋」。JUJUが公然とファンであることを公表し、ユーミンもそれに応えていることは有名である。テレビ番組でもやっていたのを見たことがある。
そのあとはメドレーで、アップテンポの曲を5曲。会場は最高潮に盛り上がる。
そして最後は、ちあきなおみの「喝采」。にくい演出だ。昭和歌謡、数ある曲の中での「喝采」である。この選曲は私も大絶賛である。実は、事務所でも「喝采」は時々聞いている曲である。
これで終わりかと思うも、アンコールが待っていた。
ここからはアーティストJUJUが新曲とメドレーで最終までを疾走する。
全34曲、3時間30分のエンターテイメントショーであった。
浜田省吾さんのコンサートでは見ることのない会場内LEDライトの光。ゲストアーティストとのコラボ。お客さんとのデュエット。すべてが新鮮で楽しかった。
最後に、セットリストを掲載しておく。
