ON THE ROAD 終わりなき旅 5月榛名神社
ON THE ROAD ~終わりなき旅~
神社レポート
2024年5月 榛名神社
榛名神社は、私にとって特別な場所です。この神社に初めて参拝したのは2012年。当時の私は、名古屋から東京に引っ越したばかりでした。その上、名古屋のマンションは1年以上借り手が見つからず、どうにもならない状況で心が疲れ切っていました。そんな中、偶然、榛名神社の存在を知り、神頼みの気持ちで訪れたのです。
もう神頼みしかできることがない…そんな気持ちで訪れた榛名神社。頼みの神様はどんな神様?
榛名神社の主祭神は火産霊神(ほむすびのかみ)と埴山昆売神(はにやまひめのかみ)。さらに、大山祇命(おおやまつみのかみ)、大物主神(おおものぬしのかみ)、木花開耶姫神(このはなのさくやびめ)が合祀されています。
主祭神
火産霊神(ほむすびのかみ)
火の神であり、火を司る神様で「創造と破壊」の両面を象徴しています。また、火の安全を祈願する際に信仰されています。
埴山姫神(はにやまひめのかみ)
土や粘土を司る女神で、陶器や建築など土を使った産業の守護神とされています。また、大地そのものの恵みを象徴する存在でもあります。
合祀神
大山祇命(おおやまつみのかみ)
山の神様であり、自然界を司る神々の祖とされています。
大物主神(おおものぬしのかみ)
出雲神話に登場する神で、国造りや農業、商業の神様として知られています。
木花開耶姫神(このはなのさくやびめ)
桜の花の象徴である美しい女神で、生命力や繁栄、家庭円満、農業の豊作祈願の対象ともなっています。また、火中出産の伝説があるため、安産祈願の神様としても有名です。
榛名神社の神々は、火・土・山・繁栄・家庭・自然といった多岐にわたる領域を司っており、自然と人間生活の調和を祈る場として非常に広いご利益を持つ神社です。
そのせいか、榛名神社に訪れた際は、駐車場を出て随神門をくぐると、そこですでに空気が一変します。静寂さが漂い、自然と背筋が伸びるような感覚。そこから本殿へ向かう道のりは、緩やかな登りと階段が続きます。途中には、見どころもたくさん。
たとえば、手水舎の向かい側にある「みすずの滝」。冬になると凍ることもありますが、近年では温暖化の影響か、完全に凍ることは少なくなっています。また、「鞍掛岩」という独特の形をした岩も見逃せません。
山門をくぐると社務所があり、さらに階段を上がると双龍門が現れます。この門には、古い龍の彫刻が施されており、その迫力と美しさは圧巻です。
双龍門を越えると、本殿と神楽殿があり、現在も大規模な改修工事が進められています。本殿の奥には御神体が祀られた「御姿岩」があり、訪れる人々に神秘的な雰囲気を与えています。
このように、榛名神社は、自分自身の気持ちを引き締めたり、美しい景色を見たりと、それだけでも訪れるに充分な価値のある場所です。
しかし私が榛名神社を「特別な場所」と思うのは、それだけが理由ではありません。なんと、この神社に参拝した日に、長らく見つからなかったマンションの借り手が突然現れたのです。当時はそのことでかなり心労をためていたので、榛名神社に訪れた日は、とても晴れやかな気持ちになれたことが今も忘れられません。
それ以来、私は年に3~4回は榛名神社を訪れるようになりました。その度に、心が洗われるような感覚を味わい、新たなエネルギーを得ています。




神頼みしかできることがない…という状況でなくとも、神社の建造物や彫刻、季節ごとの景観を楽しんで、美しさを感じてみてください。
榛名神社へはJR高崎駅西口より、バスで1時間ほどでアクセスできます。駐車場完備のため、車でもアクセスしやすいです。
拝観時間などは 榛名神社の公式サイト でご確認ください。