ON THE ROAD 終わりなき旅 天河大弁財天&玉置神社
ON THE ROAD ~終わりなき旅~
神社レポート
「呼ばれる」という経験 天河大弁財天&玉置神社
天河大弁財天
主祭神は市束島姫命(いちきしまひめ)。奈良県吉野郡天川村に所在する。
玉置神社
主祭神は国之常立神(くにのとこたち)、伊弉諾尊(イザナギ)、伊弉冉尊(いざなみ)、天照大神(あまてらす)、神日本磐余彦命(神武天皇)。奈良県吉野郡十津川村に所在する。
世間では「神様に呼ばれないと行けない神社」と言われる場所があり、これらの神社は、まさに「呼ばれる」ことで辿り着ける、といわれている2社にあたります。
その意味は一意ではありませんが、公共交通機関での到達が困難な位置であること、また、車で行っても目的地がわからず(または見つけられず)通り過ぎてしまうこと、予定した日に天候不良などでやむを得ず断念、など、様々な事情があることでしょう。
私は2021年に、これらの神社を同じ日の午前中に参拜することができました。天候にも恵まれ、無事に車で到達。その経験を、以下に記しています。
天河大弁財天
最初に向かうは天河大弁財天。ここは「ゼロ磁場」としても知られています。その謎めく気配は、身体を透かし、特別な気配を伝えてきます。
具体的な体感としては、参拜の時、すっきりした気分になる人もいるようです。これは、身体の感覚を研ぎ澄まされている、とも言えるかもしれません。
私が参拝した日は、午後に神事があるようで、その準備をしているようでした。しかし本殿での参拝という目的は無事に果たせ、つつがなくご挨拶できたことに喜びを感じています。また、実際にこの地を歩くと空気が身体の隅々までよく馴染み、「呼ばれた」のだと体感できる場所でした。


玉置神社
次に向がったのは玉置神社。
車を走らせ、山道の豊かな自然の中を進みます。途中、細い道もあるので運転は要注意。車道の独特なスリルもあいまって、いよいよ到着する気配の高まりを感じました。
駅駐場からは、静かな道を通り、本殿まで向かいます。この神社は他とは空気が違うなと、この道中からもわかりました。
本殿で参拝した後は、さらに少しだけ山を登り、玉石社を参拝。
この日は神様に守られている一日であった、と実感するような、安心と充足に満ちた日でした。自然との穏やかな交わりの中で、心が静かに凪いでゆくのを感じた日です。
この旅を通して、「神様に呼ばれる」という表現の意義を再確認する事ができました。それは、ただただ壮大な自然を感じるだけの経験ではなく、体と心が一体になってひとつのものを感じるという体験です。
これらの満ち足りた経験が、この記事を読んでくださった方にもおとずれますように。